2023/2/26-27 my Manchester United 初の戴冠

試合のお供をしてくれたアルコールと、初めて知る優勝の味に酔いしれる夜。

こんな時くらい、ポエムを詠んだっていいんじゃなかろうか。

 

私とユナイテッドとの出会いは、学校で流行っていたウイニングイレブンというゲームからである。当時気に入って使っていた選手が現在9番を背負うマルシャルで、現実での彼について調べた時にManchester Unitedの名を発見したのだ。幼い頃に香川移籍のニュースを見た記憶も呼び起こされ、日本人として何となく、このチームとの縁を感じたことを覚えている。

そこから月日が経ち、ネットで試合結果やハイライトを追うだけでは物足りなくなり、初めてリアルタイムで試合を観たのが、かのPSGとの一戦、雨降りしきる夜の大逆転劇だった。夜更かしを後悔するほど、退屈な試合を見せられることもままある海外サッカー観戦の世界において、初体験があのような歴史的ドラマだった私は、本当に恵まれていたのだろう。この試合で心をガッチリと掴まれた直後、地獄の低迷期を見せられることになるのだが、なかなかどうして、一度惚れてしまったらどんな醜態を目の当たりにしても全く離れる気にならないのだった。

 

さて、パルク・デ・プランスでの勝利は、2019年3月7日の出来事だという。現在の日時は2023年2月27日。実に4年の時を超えて、ようやくトロフィーに相まみえることができたというわけだ。この4年は、輝かしい夜は幾度もあれど、決して本物の勝者にはなれず、耐え忍ぶことの多い期間だった。初めて決勝の切符を掴んだグダニスクの夜も、あと一歩王冠に手が届かなかった。

悔しかった。辛かった。

 

それでも。

芽吹きの時は訪れたのだ。

長く長く積もり続けた雪も溶け、眩しく陽光が射し、暖かな空気が新時代の幕開けを祝福する。

Eric ten Hagここにあり。Manchester Unitedここにあり。

Manchester United are Champions!!!

優勝の景色を見せてくれて本当にありがとう!

ユナイテッドを愛し続けてきて良かった!

そして、マグワイアはOle体制初期から、デヘアはSir Alexの時代から、長らくチームを支え続けてきた骨子であり、近い将来に別れが訪れる可能性が高い選手たちだ。

彼らがユナイテッドの選手として、まだ赤いユニフォームを纏っているうちにトロフィーを掲げられたことが、何よりも嬉しい。

笑って別れよう。我々は共にトロフィーを勝ち取ったのだから。

 

 

 

 

 

ポエム終了。

そういえば、ブルーノがユナイテッドでのキャリアを無冠で終えずに済んだのも本当に良かった。絶対にタイトル無しで終わってはいけない選手なので。

MOMを選ぶとすれば、勝ち方を知り尽くした男 チームを勝たせる男 カゼミロになるだろうが、今日は他にもハイパフォーマンスを見せた選手が多い。デヘアは、セーブはもちろん、この試合ではキックでも飛び出しでも見せ場を作っており、レコードブレイクに相応しいフォームだった。ワンビサカは、冗談抜きで、対面した全ての攻撃をシャットアウトしていたのではないか。途中出場ながら最多7回のタックルを記録し、サポーターの心臓を何度も脅かしたサンマクシマンを子犬同然にあしらってしまった。ヴェフホルストは相変わらずの守備貢献に加え、ゴールに迫るシーンも。また2点目のキャリーとアシストは完璧の一言。リチャ&ヴァランは言うまでもなし。ラッシュも、守備貢献の薄さでショーの負担増にはなったが、ノルマ(得点)は達成したのでまぁ良し。

マグワイア&ブルーノのトロフィーリフトは本当にアツい。そしてマグワイアの表情が良い。

Sir Matt BusbyからSir Alexへ。Sir Alexからten Hagへ。ようやく後継者が...。